この記事では、FXチャートパターン「ウェッジ」について以下のような疑問や悩みに応えられるよう詳しく説明しています。
- FX初心者でチャートパターンの「ウェッジ」について知りたい
- 「ウェッジ」のエントリーポイントを知りたい
- 「ウェッジ」を知ることでエントリーパターンを増やしたい
FXチャートパターン「ウェッジ」とは?
「ウェッジ」は「上昇ウェッジ」と「下降ウェッジ」があり、トレンドの転換パターンとして出る場合と、トレンドの継続パターンとして出るパターンどちらもあります。
エリオット波動論では、推進波の中のダイアゴナルに位置付けられ、トレンドの序盤か終盤に出ることがあるとも言われています。
エリオット波動論について詳しくは以下の記事をご参考ください。
フラッグや三角持ち合いと似ているので、区別が難しいですが、「ウェッジ」を図で示すと以下のようになります。
「上昇ウェッジ」であれば、安値も高値も切りあがっているのですが、安値に比べ高値の切り上がり方が小さく、「下降ウェッジ」であれば、高値も安値も切り下がっているのですが、高値に比べて安値の切り下がり方が小さいのが特徴で、先端に近づくにつれて上下の幅が狭まっていきます。
上昇ウェッジ:高値も安値も切りあがるが、安値の切り上がり方の方が大きい
下降ウェッジ:高値も安値も切り下がるが、高値の切り下がり方の方が大きい
「上昇ウェッジ」であれば、買い方が更なる上昇を狙って買い支えているものの、上昇の勢いが弱まり高値を大きく更新していけておらず、「下降ウェッジ」であれば、売り方が更なる下落を狙って売り叩いているものの、下落の勢いが弱まり安値を大きく更新していけていないという状況です。
「ウェッジ」のエントリー
「ウェッジ」のエントリーポイントですが、「上昇ウェッジ」であればサポートラインを抜けたところ、「下降ウェッジ」であれば、レジスタンスラインを抜けたところですぐにエントリーとなります。
図で示すと以下の通りです。
「ウェッジ」は抜けた後一気に動きやすいため、戻りを待っていると置いて行かれることもあります。
そのため、抜けた時点でエントリーしていくのがセオリーとなりますが、ダマシもありますので注意が必要です。
また、これは他のチャートパターンにも言えることですが、「ウェッジ」の形が出たという理由だけでのエントリーは危険ですので、必ず長期足を用いて環境認識を行い、相場背景を読み取った上で、狙った方向にブレイクしたらエントリーするなどの方がいいかと思います。
「ウェッジ」を実際のチャートで見てみよう
それでは実際のチャートで「ウェッジ」を確認してみましょう。
まずは反転パターンの「下降ウェッジ」です。
上図4のように、下落が続いた後に保ち合いとなり、更なる急下落を狙って売り方が仕掛けてきてはいますが、安値を少しは更新するものの一気には下がっていかず、最終的には勢いが弱くなり上昇転換していっているのが分かるかと思います。
次も同じ「下降ウェッジ」ですが、下から上昇してきて高値圏で「下降ウェッジ」を作り、その後上昇トレンドが継続し高値を更新していっているのが分かるかと思います。
こちらは、転換パターンの「上昇ウェッジ」です。
サポートラインを抜けた後に一気に「ウェッジ」の起点まで下落していっているのが分かるかと思います。
最後は継続パターンの「上昇ウェッジ」です。
こちらも下落後にウェッジを作り、ウェッジ下抜け後に更に下落していっています。
「ウェッジ」まとめ
「ウェッジ」についてポイントをまとめると以下のようになります。
- 「ウェッジ」はトレンドの転換、継続双方で出るチャートパターンである
- 「ウェッジ」は確度が急なラインの方向に抜けていくのがセオリー
- 「ウェッジ」はラインを抜けたら即エントリーがセオリー
この「ウェッジ」は、形状が分かりづらく、見る人によって見方も変わってくるため、ダブルトップや三尊、フラッグや三角保ち合いに比べると、重要度は低いチャートパターンだと私は考えています。
しかし、理解して使いこなせるに越したことはありませんので、皆さんも過去チャートから、このチャートパターン「ウェッジ」を見つけて、どのような場所で出やすいか検証してみてください。
他のチャートパターンについても、以下の記事でまとめてありますので、ご参考ください。