【FX】平均足(コマ足)とは?平均足の見方と使い方を解説

FXテクニカル分析
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この記事では、「平均足(コマ足)」について、以下のような疑問や悩みに応えられるよう詳しく説明しています。

  • ローソク足と平均足の違いが分からない
  • 平均足を見るポイントが分からない
  • トレンドフォローのポジションを持っていても、ローソク足が反転するとすぐに利確してしまう。
  • MT4で平均足を表示させたい

平均足を使いこなせるようになると、トレンドを視覚的に把握しやすくなるため、トレンドフォローのポジションを持っている時に、ローソク足だと細かい値動きに翻弄されてすぐに利確してしまうところが、平均足を見ると、利を伸ばすためにポジションを保有する指針になったりします。

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平均足(コマ足)とは?

「平均足」は別名「コマ足」とも呼ばれており、一見するとローソク足チャートに見えますが、トレンド発生中は陽線や陰線が連続して表示されるため、トレンドが視覚的に分かりやすく、個人投資家に人気のインジケーターです。

平均足の計算方法

同じチャートをローソク足と平均足で表示させて比較すると以下のようになります。

平均足の方がローソク足に比べ、陽線や陰線が連続して表示されているため、トレンドが視覚的に分かりやすいかと思います。

図1
図2

なぜこのような表示になるかと言うと、平均足の始値終値計算方法に秘密があります。

始値と終値の計算方法は以下のようになります。

平均足計算式
  • 始値 = (1本前の平均足の始値 + 終値)÷ 2
  • 終値 = (今のローソク足の始値 + 終値 + 高値 + 安値)÷ 4

※ 高値と安値は、ヒゲの場合はローソク足と同じです

実際のチャートに当てはめて説明すると、以下のようになります。

図3

例えば、上図の場合、b や f の足を見ると、ローソク足に比べて平均足の方が実体の長さが、かなり長いのが分かるかと思います。

これは、平均足の場合は、始値が前の足の実体の中間値から始まるので、下降トレンドの場合、ローソク足に比べて平均足は、始値が高くなることが多くなります。

そのため、b や f はローソク足は実体が短い陰線になっているのに対し、平均足は実体が長い陰線になっています。

そして、平均足だと下降トレンド中は前の足が長い陰線を付ける可能性が高いため、d や i なども始値が高い位置から始まりますので、ローソク足では陽線でも、平均足では陰線ということが多くなります。

そのため、トレンド中はトレンド方向に向いた足が連続して現れやすくなります。

また、トレンド中にポジションを保有している時、ローソク足の細かい値動きに翻弄され、早めに利確してしまうという方は、平均足を少し長い時間足で見て、平均足でトレンドの転換が確認されるまではポジションを保有するなどの戦略を取るのもありだと思います。

平均足の特徴と注意点

平均足を使う際の特徴や注意点としては、以下のような点が挙げられます。

窓が開かない

平均足は1本前の足の実体の中間値が始値となりますので、が開きません。

ローソク足であれば窓埋め戦略を考えているような場面でも、平均足だけ見ていると、それに気づかないということはあります。

レンジ相場には弱い

平均足は、トレンドの強さ方向性トレンド転換の可能性など視覚的に把握しやすいというのが特徴のため、レンジ相場には不向きです。

平均足だけを用いてトレンド相場かレンジ相場かを判断するというよりも、基本はローソク足で環境認識を行い、トレンド相場だと判断した時に平均足でトレンドの勢いや継続を見るといった使い方の方がいいかと思います。

現在値が分からない

平均足は、終値が4本値の平均になりますので、現在値が表示されません。

そのため、リアルタイムでの判断が要求されるような短期売買や、エントリータイミングを取る時などは、平均足だけを見てのトレードは不向きです。

以上のようなことからも、チャートを見る時は、平均足だけで見るのではなく、基本的にはローソク足を見て、平均足はトレンド中に補助的に見るという使い方がいいかと思います。

平均足の見方

平均足の見方は、ローソク足とは異なります。

ローソク足の場合は、長い上ヒゲは売り圧力が強く、長い下ヒゲは買い圧力が強いことを示唆していますが、平均足の場合はヒゲに対する見方が異なるので注意が必要です。

以下に、平均足の見方をいくつか紹介します。

平均足1本での見方

実体が長い

実体の長い陽線は、買いの勢いが強いことを表し、実体の長い陰線は、売りの勢いが強いことを表しています。

図4

下ヒゲのある陽線、上ヒゲのある陰線

下ヒゲのある陽線上ヒゲのある陰線が出現すると、トレンドの勢いが弱まっていることを示唆しています。

図5

実体が短く上下にヒゲがある

実体が短く上下にヒゲがある足は、トレンドの転換を示唆しています。

図6

平均足複数本での見方

上ヒゲ陽線、下ヒゲ陰線が連続して出現

上ヒゲ陽線の連続強い上昇トレンドを表し、下ヒゲ陰線の連続強い下降トレンドを表しています。

図7

実体が前の足の実体より短い

実体が前の足の実体より短い場合、トレンドの転換を示唆しています。

図8

平均足の見方まとめ

平均足の見方をまとめると、以下のようになります。

図9

実際にチャートを見ると分かりますが、トレンドが終わりに近づくと、実体が短くなっていき、トレンドと反対方向にヒゲが出たり、実体が反対方向を向き始めたりします。

平均足をMT4で表示させる方法

平均足をMT4で表示させる方法ですが、平均足はMT4のインジケーターとして表示させます。

ラインチャートなどのように、チャートの種類で選択できるわけではありません。

実際の表示手順としては、以下の手順になります。

平均足をMT4で表示させる手順
  1. ローソク足を消す
  2. インジケーターから「Heiken Ashi」を追加する
  3. 「Heiken Ashi」の編集画面から任意の色に設定する

Step1. ローソク足を消す

平均足を表示させると、ローソク足と被ってしまい見づらいので、まずはローソク足を消す必要があります。

  1. MT4のメニューの「チャート」 → 「プロパティ」を選択
  2. 「全般」タブで「ラインチャート」を選択
  3. 「色の設定」タブで「ラインチャート」を「None」に変更する

画像付きで手順を紹介すると以下の通りです。

①MT4のメニューの「チャート」 → 「プロパティ」を選択

②「全般」タブで「ラインチャート」を選択

③「色の設定」タブで「ラインチャート」を「None」に変更する

チャートに戻ると、何も表示されていない状態であることが確認できると思います。

Step2. インジケーターから「Heiken Ashi」を追加する

次に、インジケーターの「Heiken Ashi」を追加します。

  1. 「表示」→「ナビゲーター」を選択
  2. ナビゲーターウィンドウから「Heiken Ashi」をチャート上にドラッグ&ドロップ

画像付きで手順を紹介すると以下の通りです。

①「表示」→「ナビゲーター」を選択

②ナビゲーターウィンドウから「Heiken Ashi」をチャート上にドラッグ&ドロップ

Step3. 「Heiken Ashi」の編集画面から任意の色に設定する

最後に、平均足の色を設定します。

  1. 「Heiken Ashi」をチャート上にドラッグ&ドロップすると、「パラメーター入力」タブが表示されるので、任意の色に設定

画像付きで手順を紹介すると以下の通りです。

①「Heiken Ashi」をチャート上にドラッグ&ドロップすると、「パラメーター入力」タブが表示されるので、任意の色に設定

以上の手順で、MT4上に平均足が見やすく表示されます。

平均足まとめ

平均足についてまとめると以下のようになります。

  • 平均足は、トレンドの勢い方向性、トレンド転換の可能性などを見るのに適している
  • 平均足は上昇トレンド時は陽線が連続しやすく、下降トレンド時は陰線が連続しやすい
  • 平均足の始値終値の算出方法が平均値を用いているためローソク足と異なる
  • 平均足はが開かない
  • 平均足は現在値が分からないので、平均足だけで短期トレードを行うのは向かない
  • 平均足はローソク足とヒゲに対する見方が異なるので注意
  • MT4で平均足を表示させるには、インジケーターから追加する

以上、平均足についての説明でした。

皆さんも一度チャートに平均足を表示させて眺めてみてはいかがでしょうか。

今まで気づかなかったことが見えてくるかも知れません。

他のインジケーターについても、以下の記事でまとめてありますので、ご参考ください。

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