この記事では、トレンドの継続時に出ることがあるチャートパターンの1つ「ペナント」について、以下のような悩みや疑問に答えられるよう説明しています。
- チャートパターン「ペナント」について知りたい
- 「ペナント」と「三角持ち合い」や「フラッグ」の違いが分からない
- 「ペナント」のエントリーポイントを知りたい
- 「ペナント」でエントリーしてもダマシによく合う
FXチャートパターン「ペナント」の形状
ペナントの形状
「ペナント」はトレンドの継続時に出るチャートパターンの1つで、「上昇ペナント」と「下降ペナント」があります。
細長い二等辺三角形の旗のような形状をしており、ペナントの柄となる部分を形成するように勢いよく上昇又は下降があった後に、徐々に高値と安値が狭まっていき、最終的にはトレンド方向に抜けていくのがセオリーです。
「ペナント」と「シンメトリカル・トライアングル」の違い
ペナントと似た形状で、三角持ち合いの1つ「シンメトリカル・トライアングル」というチャートパターンがあります。
「ペナント」と「シンメトリカル・トライアングル」の違いとしては、以下のような点になります。
- 「ペナント」はトレンドの継続パターンだが、「シンメトリカル・トライアングル」は、トレンドの継続・反転どちらでも出る可能性がある
- 「ペナント」は、直前に急な上昇又は下降がある
- 「ペナント」の方が三角形の幅が狭い
三角持ち合いについては、以下の記事で詳しく説明しています。
「ペナント」と「フラッグ」の違い
ペナントと同じように、トレンドの継続時に出るチャートパターンで「フラッグ」というチャートパターンもあります。
フラッグもトレンドの継続時に出る可能性のあるチャートパターンですが、ペナントとは形状が異なり、フラッグはチャネルを形成します。
フラッグについては、以下の記事で詳しく説明しています。
ペナントのエントリーポイント
ペナントのエントリーポイント
ペナントは、ラインを抜けた後一気に動く傾向がありますので、ペナントのエントリーポイントとしては、ペナントを形成しているラインをトレンド方向に抜けたら即エントリーが基本となります。
ペナントのラインを引くポイント
ペナント形成時に引くラインは、「ラインの角度」や「ラインを合わせるポイント」など、人によって引き方が異なるため、自分が引いたラインを抜けたからと言ってエントリーしたとしても、ダマシに合う可能性もあります。
ペナントのラインを引くときは、多少ヒゲや実体が抜けても構いませんので、できるだけ多くのポイントに当たり、きれいな形になるように引いた方が機能するラインが引けるようになります。
実際にトレンド方向に伸びる時は、多少ラインがずれていても伸びていきますので、あまり細かい部分にこだわる必要はありません。
また、ライン抜けでエントリーが基本ではありますが、チャートパターンだけで判断してエントリーするとダマシに合うことも多いので、相場背景をしっかりと読み取り、水平線やインジケーターなども確認しながら、総合的に判断していく必要があります。
ペナントの注意点
ペナントの注意点としては、ペナントが出る場所が重要になります。
ペナントは、トレンドの継続を示唆するチャートパターンになりますので、基本的にトレンドの終盤では出ることはありません。
とは言うものの、そこがトレンドの終盤なのか中盤なのかは後から分かるものなので、ペナントが形作られる理由を理解する必要があります。
ペナントが形作られる理由としては、上昇ペナントであれば、継続した買いが入る反面、底から買っていたトレーダーの利益確定や、新規の売りポジションが均衡し、徐々に値幅が狭まっていき、様子を見ている状況です。
そこで、強い売りが入らなければ、そのまま上昇を継続していきますので、その強い売りが入る理由がチャートから読み取れるかどうかが重要になります。
そのため、上昇ペナントであれば、強いレジスタンスに当たってないか、買われ過ぎの状況ではないか、下降ペナントであれば、強いサポートに当たってないか、売られ過ぎの状況ではないかを確認する必要がありますので、チャートパターンだけでラインを抜けたから即エントリーではなく、トレンドが継続する可能性が感じられなければ、ラインを抜けてもエントリーを見送るということも、時には必要です。
ペナントを実際のチャートで確認してみよう
以下は、実際のチャートで確認できる上昇ペナントです。
ペナントの直前に急上昇があり、その後高値と安値が狭まってペナントの形状を作った後にトレンド方向に抜けているのが分かるかと思います。
ペナントまとめ
FXチャートパターン「ペナント」についてまとめると以下のようになります。
- ペナントは、トレンドの継続時に出ることがあるチャートパターンである
- 高値と安値が徐々に狭まっていき、トレンドの継続方向に抜けたら即エントリーが基本
- 上昇ペナントであれば、強いレジスタンスに当たっていないか、下降ペナントであれば、強いサポートに当たっていないかなどを確認する
- チャートパターンだけでの判断ではなく、相場背景や水平線など総合的に判断する
他のチャートパターンについても、以下の記事でまとめてありますので、ご参考ください。