FXを始めるに当たって、デモトレードは意味がないという人と、デモトレードは絶対にやるべきだという人がいます。
果たして、どちらが正しいのでしょうか?
結論から言うと、デモトレードに何を求めるのかにより答えは変わります。
FX初心者の方で、これからデモトレードに取り組もうとしている方の中には、以下のような悩みや疑問がある方もいるかと思います。
- デモトレードはやった方がいい?
- デモトレードとリアルトレードは何が違う?
- デモトレードのメリットとデメリットは?
- リアルトレードをしたいけど、負けるのが怖い
- デモトレードで勝てればリアルトレードでも勝てると思っている
私も、初心者の頃はデモトレードから始めました。
その時の経験から、デモトレードとリアルトレードの違いや、デモトレードをした方がいいケースとリアルトレードをした方がいいケースはどういったケースか、また、デモトレードでは勝てるのにリアルトレードだと勝てないのは何故か?などをこの記事で説明したいと思います。
FXデモトレードは意味がない?
確かに、デモトレードをやることにより、FXの基本的なルールや操作方法などは学べます。
しかし、人によってはデモトレードをする必要がなかったり、場合によっては過去チャートを使ってのチャート検証をした方がいい場合もあります。
そのため、デモトレードに何を求めるかによりデモトレードをすることに意味があるか、意味がないかは変わってきます。
「デモトレード」と「リアルトレード」5つの違い
まず、デモトレードとリアルトレードの違いは何でしょうか?
主には、以下の5つの違いがあります。
- お金がかかるか、かからないか
- ポジションに対する感情の違い
- スリッページ、スプレッドが違う
- 使える機能が違う
- 土日でも仮想レートでトレードできる場合がある
1 . お金がかかるか、かからないか
当然ですが、リアルトレードをするにはお金が必要ですが、デモトレードであれば、お金は必要ありません。
つまり、デモトレードの場合は例え負けたとしても自分は痛まないのです。
この負けても痛くないという点が、次に説明する感情面において、とても大きな違いとなってきます。
2 . ポジションに対する感情の違い
この感情面の違いがリアルトレードとデモトレードの最大の違いと言っても過言ではないと思います。
そして、裁量トレードの一番の難点はこの感情面と言っても過言ではありません。
利益を出した時の嬉しさよりも、特に損失を出した時の悔しさが、デモトレードとリアルトレードでは比になりません。
デモトレードではポジションを保有している時に値動きを冷静に見れていても、リアルトレードになると、値動きがマイナス方向に動いたときに物凄いストレスがかかります。
そして、プロスペクト理論が働き、デモトレードでは簡単に損切りが出来ていたのに、リアルトレードになった途端に損切りが出来なくなったり、ルールを破った滅茶苦茶なトレードをして気づけば連敗しだしたり、欲張りすぎて利益を溶かしてしまったりします。
そのため、デモトレードでは勝っていたのに、リアルトレードになると急に勝てなくなるということがあります。
この辺りは、実際にリアルトレードをやってみないと体感できないことなので、ある程度自分の中でのルールができているようであれば、小ロットからでもいいのでリアルトレードで経験した方がいいと思います。
3 . スリッページ、スプレッドが違う
FX会社によりますが、デモトレードの方が約定しやすいことがあります。
デモトレードの感覚でリアルトレードをすると、約定時にスリッページが思っていた以上に発生したり、指標発表時のスプレッドが思っていた以上に広がったりすることもあります。
自分が狙っていたレートで約定しないと、これもまたストレスになり、感情面に悪影響を与えます。
4 . 使える機能が違う
FX会社によっては、デモ口座だと使える機能が限定されていたりします。
そもそも、デモ口座を提供しているFX会社の考えとしては、デモ口座で使ってみて、よかったらリアル口座を開設してくださいね。というものなので、基本的な機能は当然使えますが、経済ニュースが見れなかったりと一部機能が制限されることもあります。
5 . 土日でも仮想レートでトレードできる場合がある
デモ口座を提供しているFX会社によっては、土日に仮想レートを配信してデモトレードができるようにしているところもあります。
リアル口座だと、土日は基本的にはお休みですが、土日が仕事が休みなので土日にトレードの練習をしたいという方は、そのようなFX会社のデモ口座でデモトレードの練習をするのもありだと思います。
デモトレードを活用すべき人
デモトレードとリアルトレードの違いを見てきましたが、実際にデモトレードを活用した方がいいのはどのような人でしょうか?
以下のような人は、デモトレードの利用もありだと思います。
1 . 全くの初心者で基本的なルールも分からない人
全くの初心者で初めてトレードするという方は、デモトレードで練習するのは有りだと思います。
練習と言っても、エントリーから決済までの流れや、枚数を増やすとどれ位の値動きで、どれ位のお金の変動があるのかなど、基本的なルールを確認したらリアルトレードに移行して経験を積んだ方がいいでしょう。
2 . 初めて使う決済方法を試したい人
OCOやIFD-OCOなど、色々な注文方法があり、それぞれどのように約定するのか実戦で試したい場合は、一旦デモトレードで試してみるのはありだと思います。
注文方法の種類自体は限られた数ですので、すぐに試して理解できるかと思います。
3 . FX会社が提供するツールの操作方法を知りたい人
FX口座を開こうとしているが、そのFX会社が提供する口座の操作性などを知りたいという方は、まずはデモトレードで試してから検討するというのはありだと思います。
デモトレードであれば、簡単な手続きで、実際のトレードツールの使い勝手を試したり操作方法を確認したりすることができます。
しかし、先ほどお伝えしたように、FX会社によっては、デモトレードとリアルトレードで使える機能が違う場合もありますので、注意が必要です。
4 . 初めて使うインジケーターを試したい人
初めて使うインジケーターが実際にどのように機能するのか確認したいという場合も、デモトレードで試すのはありだと思います。
基本的には、インジケーターが自分のトレードルールで機能するかどうかは、過去チャートで検証した方がいいとは思いますが、ボリンジャーバンドや移動平均線など値が動いている時と値が確定した時とで形が変わってくることもありますので、その辺りを確認しながらトレードしたい場合はデモトレードで試してみてもいいでしょう。
5 . 指標の時の値動きを確認したい人
大きな指標を初めて経験する時に、どれくらい値動きが荒くなるのかトレードしながら確かめたいという場合は、デモトレードで確かめるのもありだと思います。
若しくは、最初の内は指標発表時のトレードは控えてチャートを眺めているだけでもいいと思います。
何故なら、先ほどリアルトレードとの違いでも述べたように、指標発表時は特にスリッページが発生しやすかったり、スプレッドが広がりやすくなりますが、デモトレードだとその影響がリアルトレードに比べて小さい場合があります。
そのため、デモトレードで確認したとしても、リアルトレードで同じような感覚でトレードできるとは限りません。
6 . ものすごく慎重で、絶対の確信が持てるまでは1円たりとも無駄にしたくない人
FXの基礎もしっかりと勉強し、トレードルールも作り、過去チャートでルールの検証もし、勝てるルールを作ることはできた。
だけど、もう一段階慎重になって、リアルトレードする前に、デモトレードでルールの検証をしたいという人です。
このような方もデモトレードでもいいとは思いますが、ここまでできている時点で、かなり真剣に取り組んでいる方だと思いますので、デモトレードは少しにして、リアルトレードに早めに切り替えていってもいいと思います。
何故なら、先ほど述べたように、リアルトレードとデモトレードでは、ポジションに対する感情が全く違います。
慎重にやればやるほど、リアルトレードでメンタルがやられたときにすぐに気持ちが切り替えられなくなることもありますので、そこまで慎重になりすぎずに、まずはリアル口座で小ロットから始めてもいいのではないでしょうか。
例えば、ヒロセ通商なら1000通貨からでも取引できます。
【ヒロセ通商】1000通貨からできるFXデモトレードをする必要がない人
それでは、逆にデモトレードをしない方がいいのはどのような人でしょうか?
私は、以下のような理由でデモトレードをしようとしているのであれば、デモトレードでなくリアルトレードを始めた方がいいと思います。
1 . デモトレードをした方がいいと言われたので、何となくやる人
明確な目的意識がなく、ただ漠然とデモトレードをするのは意味がありません。
単純に経験を積むという意味であれば、小ロットでいいので、リアルトレードでポジションを持った時にどのような気持ちになるかなど経験した方がいいでしょう。
2 . 新しいトレードルールを考えたので試したい人
確かにデモトレードでもいいのですが、それよりも過去チャートでの検証をした方がいいと思います。
どうしてもレートが動いしている環境でないとできない検証であれば別ですが、そうでなければ過去チャートで検証した方が、動きを待たなくていい分、検証できる回数も多くなるので検証結果が分かるのも早いです。
そして、検証結果が良ければ、早くリアルトレードに移行して、自分の感情面含めルール通りにトレードできるかを試した方がいいでしょう。
3 . 最初はお金を減らしたくない人
損失に対する感情が過敏な方は、「プロスペクト理論」が強く作用する可能性があります。
そういった方こそ、デモトレードとリアルトレードの感情面の違いに左右されますので、慎重になる気持ちは分かりますが、いずれはリアルトレードに移行しないとFXで稼げませんので、早めにリアルトレードに移行した方がいいと思います。
FXデモトレードまとめ
デモトレードについて、リアルトレードとの違い、デモトレードをした方がいい人、しない方がいい人について説明しましたが、まとめると以下のようになります。
- デモトレードが意味があるか意味がないかはデモトレードをする目的による
- デモトレードとリアルトレードではポジション保有時の感情面が最も違う
- 小ロットでもいいので、リアルトレードで経験した方がいい場合もある
- 操作方法やツールの確認などであればデモトレードも意味がある
- デモトレードをするのであれば、明確な目的意識がないと意味がない
リアル口座だと、以下のようにキャッシュバックがあるFX会社もありますので、それを有効に活用するのもいいでしょう。
以上、ご参考ください。