【FX】「ピボット」とは?ピボットの3つの使い方と計算方法

FXテクニカル分析
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この記事では、FXインジケーター「ピボット」について、以下のような疑問や悩みに答えられるように詳しく説明しています。

  • ピボットは聞いたことはあるけど、使い方が全く分からない
  • ピボットってエントリーに使うもの?それとも決済に使うもの?
  • FXはピボットだけ見てれば勝てる?

ピボットを理解することにより、今まで気づかなかったレジスタンスラインやサポートラインが認識できるようになるかも知れません。

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FXインジケーター「ピボット」とは?

ピボット(pivot)とは「中心」や「回転軸」などを意味し、パソコンの画面が回転する機能のことをピボット機能と言ったり、バスケで片足を軸足にして回転することをピボットターンと言ったりもします。

ピボットの概要

FXにおける「ピボット」とは、RSIの考案者としても知られているアメリカのJ.W.ワイルダーが考案したインジケーターで、「リアクション・トレンド・システム」とも言い、その日のレートが動く値幅の目安を示したインジケーターです。

ピボットは基本的には日足を基準に使われ、前日のレートを基に当日のサポートラインやレジスタンスラインを算出し、ピボットポイントを中心に3本のサポートライン(S1・S2・S3)と3本のレジスタンスライン(R1・R2・R3)の合計7本のラインで構成されています。

ピボットにはパラメーターの設定がないため、ピボットを利用している人は皆同じラインを意識していると言えますが、FX会社によって若干のずれはありますので、完全に一致する訳ではありません。

ピボットの計算方法

ピボットの各ラインは前日の終値(C)高値(H)安値(L)を基に算出されます。

ピボットポイント(PP)

ピボットの基準となる中心線で、以下の計算式から求められています。

PP =(C + H + L) ÷ 3

つまり、前日の終値・高値・安値の平均値がピボットポイントとなります。

レジスタンス1(R1)、サポート1(S1)

中心となるピボットポイントから一番近いレジスタンスライン、サポートラインで、以下の計算式から求められています。

R1 = PP +(PP – L)
S1 = PP -(H – PP)

つまり、R1は前日安値からPPまでの値分加算したものになり、S1は前日高値からPPまでの値分減算したものになります。

このR1とS1はピボットの中でも一番意識されやすいラインとなります。

レジスタンス2(R2)、サポート2(S2)

R1、S1の外側に表示されるレジスタンスライン、サポートラインで、以下の計算式から求められています。

R2 = PP +(H – L)
S2 = PP – (H – L)

前日の高値から安値を引いた価格をピボットポイントを中心に上下に表示したラインになり、その日の値動きは、R2、S2の範囲内で収まる可能性が高いと見ることのできるラインです。

レジスタンス3(R3)、サポート3(S3)

ピボットの一番外側に表示されるレジスタンスライン、サポートラインで、以下の計算式から求められています。

R3 = R1 +(H – L)
S3 = S1 -(H – L)

前日の高値から安値を引いた価格分をR1、S1から更に外側に表示したラインになります。

R3は「ハイ・ブレイクアウト・ポイント」、S3は「ロー・ブレイクアウト・ポイント」と呼ばれることもあり、このラインを超える時は、かなり強いトレンドが出ている時だと言えます。

その他のピボット関連インジケーター

ピボット関連のインジケーターには様々な種類があります。

例えば、終値に重点を置いた「ウッディー・ピボット」や、ピボットにフィボナッチ数列を取り入れた「フィボナッチ・ピボット」、サポートラインやレジスタンスラインがピボットポイントに近い位置に集中して表示される「カマリリャ・ピボット」などがありますが、通常のピボットに比べるとあまりメジャーではありません。

ピボットの3つの使い方

ピボットは、その日の値動きの幅の目安を知ることができ、各ラインがサポートやレジスタンスとして意識されることがあるため、以下のような使い方ができます。

1. 相場の方向性を見る

ピボットポイントを中心に、レートが上にあれば方向性は上、レートが下にあれば方向性は下と見ることが出来ます。

単純にピボットポイントの上下だけで判断するのではなく、長期背景が上昇トレンドの時にピボットポイントより価格が上にあればロングエントリーを検討するなど、長期トレンドの順張り方向に向いている時に利用するのがいいでしょう。

2. 逆張り指標として使う

R1、R2はレジスタンスラインとしても機能しますので、そこまで到達したら売り、S1、S2はサポートラインとして機能しますので、そこまで到達したら買いというように、逆張りの目安として使う事もできます。

または、ロングポジションを持っている時にR1、R2まで到達したら利確、ショートポジションを持っている時にS1、S2まで到達したら利確と、決済ポイントとしての使い方もできます。

下図の赤い四角で囲んだ部分がR1、S1で反応している部分、水色の四角で囲んだ部分がR2、S2で反応している部分です。

単一の時間足だけで判断するのではなく、短期足のチャート形状や、オシレーター系インジケーターなどもうまく活用しながら逆張りエントリーしていった方がいいかと思います。

3. 順張り指標として使う

R3、S3は、超えると強いトレンドが発生していると捉えることが出来ますので、S3を下抜けたら順張りでショートエントリー、R3を上抜けたら順張りでロングエントリーといった使い方をすることもできます。

ピボットは翌日になると各ラインの位置が変わるため、ボリンジャーバンドのようにR3、S3を抜けてバンドウォークするといったことはほとんどありませんので、例えばR3、S3を抜けたら翌日はそちらの方向にバイアスをかけてトレードするなどの使い方がいいかと思います。

R3、S3の使い方としてもう一つは、逆方向のポジションを持っている時の損切りラインとして使うこともできます。

具体的には、ロングポジションを持っていてS3を下抜けてきたら損切り、ショートポジションを持っていてR3を上抜けてきたら損切りといった使い方です。

ピボットの使い方まとめ

ピボットは、相場の勢いを見たり、エントリーポイントや決済ポイントの目安として使うことはできますが、必ず各ラインで反応するわけでもありませんし、ピボットだけで勝ち続けるのは難しいです。

他のインジケーターにも言えることですが、1つのインジケーターだけで判断するのではなく、水平線やダウ理論などを使って相場背景をしっかりと分析したうえで、補助的にピボットを使うことをお勧めします。

ピボットまとめ

ピボットについてまとめると以下のようになります。

  • ピボットは前日のレートを基に当日の値動きのの目安を表したラインである
  • ピボットはピボットポイントを中心に7本のラインから構成されている
  • R1、S1はピボットの中でも意識されやすいラインである
  • R2、S2の範囲内で値動きが収まることが多い
  • R3、S3を超えたら強いトレンドが発生していると見ることができる

他のインジケーターについても、以下の記事でまとめてありますので、ご参考ください。

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