この記事では、FX初心者の方に向けて、チャートの種類や見方について説明しています。
FXなどの値動きを表すチャートですが、日本でメジャーなローソク足を含め様々な種類がありますが、主には以下の3種類のチャートが世界各国で使われています。
- ローソク足チャート
- バーチャート
- ラインチャート
ローソク足チャート
「ローソク足チャート」は日本発祥の表示形式で、1700年代に本間宗久という方が発案したと言われており、最もポピュラーな表示方式です。
1本のローソク足から、始値、終値、高値、安値の4つの価格を読み取ることができ、その時間の値動きが一目で分かるようになっています。
始値より終値の方が下がっているものを陰線、始値より終値の方が上がっているものを陽線と言い、始値と終値の間を実体、上下のバーをヒゲと言います
陽線の場合であれば、終値と高値の間のバーを上ヒゲ、始値と安値の間のバーを下ヒゲと言います。
例えば、1時間足で陽線を作る動きをローソク足で表示すると以下のようになります。
始値となる9:00に109.90円の値を付けたところから始まり、その後9:20に110.10の高値を付け、9:40に109.80の安値を付け、10:00に110.00の値で終わります。
これをローソク足として描くと図1の右側のようになります。
ローソク足の実体部分の色は、通常はチャートソフトなどで自由に設定できます。
上記例の場合は1時間の値動きを示していますが、これが日足チャートの場合は1日分の値動きになりますし、4時間足であれば4時間分の値動きが1本のローソク足で表示されることになります。
また、ローソク足の形から相場の勢いや状況を判断するのに使われることもあります。
例えば、陽線で実体部分が長かった場合は買いの勢いが強いことが分かったり、底値圏で長い下ヒゲを付けた実体部分の短い陽線などが出た場合は、相場の転換を示唆しているなど、トレンドの強さや転換の目安としても使うことができます。
バーチャート
「バーチャート」も「ローソク足チャート」同様、始値、終値、高値、安値の4つの価格を読み取ることができます。
仕組みとしては、以下の図のようになっています。
始値が左側の横棒、終値が右側の横棒となっており次のバーの始値の横棒に繋がってきます。
「ローソク足チャート」と比べるとシンプルな表示で、主に海外で利用されており、海外では終値を重視する傾向があるため始値のない3本値表示の「バーチャート」などもあります。
「ローソク足チャート」同様、通常はチャートソフトで陽線と陰線の色を分けたりすることができます。
見た目はシンプルですが、始値と終値がぱっと見分かりづらいため、特に理由がなければ「ローソク足チャート」を使った方がいいかと思います。
ラインチャート
「ラインチャート」は最もシンプルな表示形式で、読み取れるのは終値のみ、つまり期間を1に設定した移動平均線と同じになります。
具体的には以下のような表示になります。
この「ラインチャート」も「バーチャート」同様、海外で使われることの多い表示形式で、1本の線で表されるためとても見やすいのですが、その分読み取れる情報量は少なくなります。
「ラインチャート」のメリットとしてよく言われるのは、チャートパターンが読み取りやすかったり、トレンドラインが引きやすいなどが挙げられます。
この「ラインチャート」は高値や安値など、ローソク足で言うヒゲの部分が読み取れないため、「ローソク足チャート」で見ているトレーダーと「ラインチャート」で見ているトレーダーとでは、トレンドラインや水平線の引く位置が変わってきます。
まとめ
チャートの種類についてまとめると以下のようになります。
- 「ローソク足チャート」、「バーチャート」では始値、終値、高値、安値の4つの価格が分かる
- 海外では「バーチャート」や「ラインチャート」もよく使われている
- 「ラインチャート」は終値を結んだラインで構成されている
- 「ラインチャート」は高値や安値が表示されないため、「ローソク足チャート」に比べ水平線やトレンドラインの引き方が変わってくる
どのチャートを使うかはもちろん自由ですが、他の種類のチャートを使っているトレーダーも多くいることを理解したうえでトレードをすると水平線などのラインへの理解が深まります。