FXインジケーター「ストキャスティクス」の設定と使い方を解説!

FXテクニカル分析
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この記事では、FXのチャート分析で使われるインジケーター「ストキャスティクス」の設定や使い方について、注意点を交えながら以下のような疑問や悩みに応えられるよう詳しく説明しています。

  • FX初心者なので「ストキャスティクス」について詳しく知りたい
  • 「ストキャスティクス」の設定値が分からない
  • ストキャスティクス」の使い方が分からない
  • 「ストキャスティクス」を使う時に注意すべき点は?
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「ストキャスティクス」とは?

「ストキャスティクス」とは、1950年代にアメリカのチャート分析家ジョージ・レーンにより考案されたオシレーター系インジケーターの1つで、過去一定期間の値動きと比較し、現在の相場の過熱感「売られすぎ」「買われすぎ」を判断し、逆張り指標としてレンジ相場で威力を発揮します。

3本のライン

「ストキャスティクス」は一般的に3種類のラインがあり、動きの速い順に、%K(パーセントK)%D(パーセントD)Slow%D(スローパーセントD)となります。

%Kと%Dの組み合わせをファスト・ストキャスティクス、%DとSlow%Dの組み合わせをスロー・ストキャスティクスと言います。

図1

ファスト・ストキャスティクスは、動きが敏感な反面ダマシも多いため、一般的にはスロー・ストキャスティクスの方が使われています。

これら3本のラインが0~100%の範囲の数値で表示され、20~30%以下だと売られすぎ、70~80%以上だと買われすぎと判断できます。

「ストキャスティクス」の設定

チャートソフトMT4で「ストキャスティクス」を利用する場合は、以下のスローイングの数値を3にすることにより、スロー・ストキャスティクスとなります。デフォルトで3になっているはずなので、特に設定値を変える必要はありません。

ファスト・ストキャスティクスの場合は、ここのスローイングが1となりますが、実際に設定してみると分かりますが、動きがあり過ぎてかなり見づらくなります。

図2

%Kの期間については、デフォルトでは5になっていますが、それだとかなり上下に動きますので、個人的には9や14などの長めの設定の方がいいかと思っています。

色々と設定をいじってみて、自分のトレードスタイルに合わせて設定するのがいいかと思います。

「ストキャスティクス」の使い方

それでは、この「ストキャスティクス」は、どのように使うのでしょうか?

基本的な使い方

「ストキャスティクス」の開発者であるジョージ・レーンは以下の2通りの使い方を推奨しています。

1通り目は、スパイクトップやスパイクボトムといったV字相場A字相場の時に使える使い方です。

基本的には、「ストキャスティクス」が85%より上から下に抜けたら売りシグナル、反対に「ストキャスティクス」が15%より下から上に抜けたら買いシグナルとなります。

V字相場やA時相場の時はエントリーが難しいため、まずは「ストキャスティクス」を利用してエントリーしてみるのもいいかと思います。

2通り目はガービッジトップやガービッジボトムと言われる使い方です。

例えばファスト・ストキャスティクスの場合、「ストキャスティクス」が70%以上の水準で%Kが%Dを2回下回ると売りシグナルとなり、反対に「ストキャスティクス」が30%以下の水準で%Kが%Dを2回上回ると買いシグナルとなります。

図3

上図3の赤丸部分のように、2回に渡って黒のラインが赤のラインを上回っています。

こちらは出現頻度が少ない分、信頼度は高くなると言われています。

「ストキャスティクス」のゴールデンクロス、デッドクロス

「ストキャスティクス」にも移動平均線と同じようにゴールデンクロスやデッドクロスがあります。

ファスト・ストキャスティクスであれば、売られすぎと示している時に%Kが%Dを下から上にクロスするとゴールデンクロスとなり買いシグナルとなります。

反対に買われすぎと示している時に%Kが%Dを上から下にクロスするとデッドクロスとなり売りシグナルとなります。

スロース・トキャスティクスであれば、売られすぎと示している時に%DがSlow%Dを下から上にクロスするとゴールデンクロスとなり買いシグナルとなります。

反対に買われすぎと示している時に%DがSlow%Dを上から下にクロスするとデッドクロスとなり売りシグナルとなります。

実際の動きは以下のようになります。

図4

上図4のように、赤い〇印で黒のラインが赤のラインを抜いてデッドクロス、ゴールデンクロスしているのが分かるかと思います。

それに合わせてチャートもその辺りから反転してきています。

ゴールデンクロス、デッドクロスでエントリーする場合、安全にエントリーするのであれば、長期のトレンド方向に限定して利用した方がいいかと思います。

ダイバージェンス

実際の価格は値を切り上げているのに、ストキャスティクスは数値を切り下げているという状況が現れることがあり、これをダイバージェンスと言います。

図5

上図5のように、実際の価格は高値を切り上げているのに、ストキャスティクスは高値を切り下げており、その後下落に転じています。

このような状況は、買いの勢いが弱まっていることを表しており、トレンドの転換を示唆しており逆張り指標として使われたり、既に持っているポジションを手仕舞うサインとして使われます。

同じようなオシレーター系の指標「MACD」や「RSI」などでも見られる現象です。

「ストキャスティクス」の注意点

これは、オシレーター系インジケーター全般的に言えることですが、明確なトレンドが発生している時には「ストキャスティクス」は上記のような使い方は機能しなくなりますので注意が必要です。

例えば、上昇トレンドが出ている時は、「ストキャスティクス」が上に張り付いた状態で動かなくなり機能しなくなります。

これは「ストキャスティクス」だけに限りませんが、インジケーターはあくまで補助的に利用し、「ストキャスティクス」だけを根拠にエントリーの判断をするのは危険です。

必ず、長期足を見て相場背景から相場の方向性を読み取り、意識されるレジスタンスラインやサポートラインを確認し、エントリーポイントの目安を定めた上で、補助的に「ストキャスティクス」を使うことをお勧めします。

また、他のインジケーターと合わせて使うのも、より効果的な使い方となります。

まとめ

「ストキャスティクス」についてまとめると以下のようになります。

  • 「ストキャスティクス」は買われすぎ、売られすぎを判断するオシレーター系インジケーターである
  • 「ストキャスティクス」は主に%K、%D、Slow%Dの3本のラインから構成されている
  • 「ファスト・ストキャスティクス」より「スロース・トキャスティクス」の方が実用的
  • 明確なトレンドが発生している状況では機能しない
  • 「ストキャスティクス」のみでエントリーするのではなく、補助的に利用した方がいい

他のインジケーターについても、以下の記事でまとめてありますので、ご参考ください。

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