この記事では、経済指標の中でも重要な指標の1つである「ISM製造業景況指数」について以下のような疑問や悩みに応えられるよう詳しく説明しています。
- ISM製造業景況指数って何?
- ISM製造業景況指数はいつ発表される?
- ISM製造業景況指数はなぜ重要?
- ISM製造業景況指数のポイントは?
FXトレードをするに当たって、経済指標はとても重要です。
重要な経済指標がいつ発表されるのかを把握しておかないと、経済指標発表時に値動きが激しくなり、スプレッドも広がり、あっという間に含み損が膨らむことがあります。
経済指標もたくさんあり、全てを把握するのは難しいですが、数ある経済指標の中でも特に注目度の高い指標の1つが「ISM製造業景況指数」ですので、今回はそのISM製造業景況指数について説明します。
ISM製造業景況指数とは?
「ISM製造業景況指数」とは1931年からある伝統的な指標で、全米供給管理協会(Institute for Supply Management 略してISM)が毎月第一営業日に発表する製造業に関する景況感を表した指標であり、数値が50%を上回れば景気拡大、50%を下回れば景気縮小を示唆しています。
「ISM製造業景況感指数」とか、「ISM製造業景気指数」と言われたりすることもありますが、いずれも同じ指標を指しています。
「ISM製造業景況指数」の調査方法としては、ISMが米国の製造業300社以上の購買担当役員に対しアンケート調査を行うもので、「新規受注」、「生産」、「雇用」、「入荷遅延」、「在庫」などの項目について、前月と比較して「良い」、「変わらない」、「悪い」を回答してもらい、それに季節調整を加え数値化します。
日銀が企業の経営者に景況感を問う「日銀短観」に近い指標だと言えます。
「ISM製造業景況指数」の総合指数が市場の予想数値より悪いとドルが売られ、予想数値より良いとドルが買われます。
景況感なので、回答する各企業の回答者の主観にはなりますが、製造業は景気の影響を受けやすく、「ISM製造業景況指数」はFRBの金利政策判断にも影響していると言われ、発表日がGDPよりも早いため、景気転換の先行指標としても重要視されていることや、各企業の景況感を表していることからも注目度の高い経済指標と言えます。
また、同じ製造業の景況感を示す指標である「フィラデルフィア連銀製造業景気指数」や「ニューヨーク連銀製造業景気指数」に比べても「ISM製造業景況指数」は注目度の高い指標となっています。
製造業以外の業種に行われる「ISM非製造業景況指数」もあり、こちらは、毎月第三営業日に発表さます。
ISM製造業景況指数まとめ
「ISM製造業景況指数」についてまとめると以下のようになります。
- ISMが製造業に対して行う景況感を問うアンケート調査である
- 結果が50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気縮小を示唆している
- 予想数値より悪いとドルが売られ、予想数値より良いとドルが買われる
- 毎月第一営業日に発表され、景気の先行指標として非常に注目度が高い指標
- 製造業以外の業種に行われる「ISM非製造業景況指数」もある
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